向精神薬(こうせいしんやく)は、広義には、中枢神経系に作用し、生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称である。狭義には、麻薬及び向精神薬取締法で個別に指定された物質である。以下では広義の向精神薬について述べる。
脳内で本来はたらいている神経伝達物質をリガンド、リガンドのかわりに脳内で作用する薬物をアゴニスト、リガンドのはたらきを弱める薬物をアンタゴニストという。
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精神治療薬の中に副作用として幻覚や錯乱などの影響をおこすものがあり、反対に、麻薬に指定された薬物の中にも、覚醒作用や鎮痛・鎮静作用などの作用を持つために治療に用いられるものが存在する。例えば、モルヒネは強い依存性を持つが、同時に強力な鎮痛作用が存在するため、重度の癌患者の疼痛除去に用いられている。医療目的で用いられる治療薬も法律で規制された薬物も、共に薬物乱用が問題になることがある。なお、コーヒーや茶などに含まれるカフェインは、向精神作用をもつ物質としては世界中でもっとも広く摂取されているものである。
精神疾患によっては、脳の中に薬物が作用し、その症状を顕著に改善する。ストレスや遺伝などの様々な原因によって脳内の神経伝達物質の状況が変化するため、その類似の物質である薬物を摂取することによって症状が改善されるということである。